理想のロールタック

　世界的な名コーチのジョン　エメットによると
《風上に向かって最も距離を伸ばせるのが良いタック》
と云うことになる。

要点

１．タック中の失速する時間を最小限にする。
ロールタックを使うのだから、多少失速する場面があっても仕方ない！と云う考え方はしない。
２．ロールタックを使って艇を加速させる。
３．ロールタックの時間を最小限度にする。
４．タックの角度を適正に保つ

理想のロールタックの手順

１．クローズホールドからメインシートを徹底して一杯に絞り
体重を可能な限り前方に寄せ、さらに乗艇している反対舷に可能な限り体重を移動させる。
ヘルムコントロールで艇の回転を始める。ラダーは使わない。
そうするとクローズホールドよりもさらに艇は切りあがる。

２．艇が風に対してクローズホールドよりも切りあがり風に対して向かい始める。
艇が失速する直前にラダーをチョンと軽く押してやる。

３．ラダーを押すと間髪を入れずに体を斜め後ろに移動させる。
メインシートは少し緩める。

４．帆はすぐに反転し、艇はアンヒールする。

６．充分アンヒールしたのを確認して、反対舷に飛び移る。

７．反対舷の着地位置はセンターボードの真後ろが理想的。
ヒールを起こす。艇は加速される。
乗艇位置が後方だとパワーがそがれて艇を充分加速させることが出来ない。

８．クロースホールドになるように位置調整を行う。

以上の手順の要点は、ヘルムコントロールを使って
ラダー操作を出来るだけ使わないで、艇を風上に失速させないように向かわせるのがポイントの一つである。
そうすることで、次のロールタックが不要な時間をかけないでスムーズに行えることにもなる。突然風がリフトに代わって
タックする必要が無くなった時にも対応しやすい。

もう一つのポイントはヒールを起こす時に可能な限りセンターボードの真後ろに身体を移動させて行うことことだ。
こうすることで、艇の加速を効率的に行える。