偏光メガネ

 手賀沼の風の変化は激しい。
若洲の海でセーリングしていた私はその変化に驚いた。
ある時は突然に反対方向から風が吹くと云うことさえある。
この変化に二年間ほどは戸惑った。
もっとも、若洲でも、ハーバーの前あたりは建物などの影響でかなり激しく風が変化していたが
通常のセーリングはハーバーからかなり離れた訓練海域でやっていたのでそれほど気にはならなかったのだ。

最近は手賀沼の風の変化が楽しめるようになってきた。

必要なことは水面の変化を常に観察して、ブローが入る前に予見することだ。
ブローが入ってもその方向や強さはブローに入ってみないと分からない。
けれども、ブローに入ることを予見して待ち構えているとうまく対応できるのだ。

特に強風の時はこの水面観察が必須のように思える。
風が変化してからそれに対応するのでは、対応が遅れて沈してしまったり、艇のコントロールが
出来なくなると云うことがしばしば起こる。
ブローを予見しながらセーリングすると安全性が増すだけではなく
風の変化に対応して遊べるようになる。楽しいセーリングが出来る。

水面は風の強弱や渦巻き等に合わせて水面に凹凸ができる。
その水面は空や雲や周囲の森や建物なども写している。
様々なものを反射しているので、風による凸凹だけを写し込んでいるわけではない。
そのために、しばしば勘違いが起こる。
遠くに白く見える箇所が風が凪いでいるのではなく、雲が映っているだけの場合もあるのだ。

水面の凸凹を観察して風の変化をより敏感に感じ取るためには偏光メガネをかけると
非常に有効だ。
釣り師が水の中を泳ぐ魚を観察するために水面の反射を抑えるための偏光メガネである。
通常は水面に反射する空や雲などのために水中を泳いでいる魚は見ずらいが、変更メガネをかける
と空や雲などの水面での反射が抑えられて魚が良く見えるのだ。

ただし、偏光メガネを着用する時には、色のついてない方が良い。
理由は濃い色がついていて透過する光量が減ると瞳孔が開いて
白内障には良くないからだ。白内障には無色のメガネの方が良い。
透過する紫外線の量は無色のメガネでも色付きのメガネでもそれほど変わらない。
少なくとも95%以上はカットされる。

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