船底に溜まった水

　陸置きにしているヨットでは、艤装を終えて、水に浮かべる前にキングストンを外して
船底の水抜きをやる。アルバトロスヨットクラブの場合は、水に浮かべたまま係留しているので
係留している間に水が船底に溜まることがあるし、セールするたびに桟橋に船体を引き揚げて水抜きをやることも
困難である。
毎回船底の水抜きはやらない。そのために時にはかなりの水が船底に溜まったまま
セールするなどと言うことがある。

　その場合、単に船体の重量が増したために、その分だけパフォーマンスが落ちる
と云うことだけではない。
　レーザ艇やシーホッパー艇などの平たい船体のヨットでは
船体がヒールすると、ヒールした方の舷に水が流れ込んで、ますますヒールさせる。
このために、船体の復元力が無くなり、非常に沈しやすくなってしまう。
水が大量に溜まったレーザーでは、風上への切りあがり能力も大きく削がれてしまう。

　平らな船底のヨットでは船底に水が溜まるのは、センターボードを重くしたのとは全く違う効果が出てしまう。