ホビー16カタマランヨット

 私がホビーキャット16に始めて乗艇したのは
今(201801)から15年ほども前で、ダイビングをするためにサイパンを
訪れた時のことだ。
 私の滞在したホテルの近くにパシフィックアイランドクラブと云う名のホテルがあり
そこで、昼食付で様々なスポーツを楽しめるアトラクションに参加した。
 ジェットウォーター・アーチェリー・ゴルフの打ちっぱなしを楽しんだ後に
カタマランヨットのホビーキャット16に乗艇した。
 カタマランヨットは双胴のナイフエッジのような船体を持っているので
センターボードが必要ない。直進性がすこぶる良い。
 それで、南の島などのリゾートホテル前のシュノーケルなどが楽しめる
浅い海でもセールが出来るのでカタマランタイプのヨットが置かれていることが多い。
 カタマランヨットは安定性が良いために船体の割に大きな帆を持つ。
それで、スピードが出る。私も、それに期待していた。
始めて乗艇したカタマランヨットはかなりのスピードが出た。
近くのウインドサーフィンを瞬く間に追い抜いて激走してくれた。
気楽に高速を楽しめた。
 けれども、意外に単調だった。
インストラクターはタックは回転が悪く難しいのでジャイブを多用して
セールするようにアドバイスしてくれたが、当時レーザー艇のタックで鍛えられていた
私はホビーキャットのタックも一回も失敗することなく実行できた。
 本当に意外だったのは、ブローが入り艇のスピードが上がりだした時に
船体が水に沈み加減になりブレーキがかかったように失速してしまうことだった。
 また、すこぶる直進性が良いことは回転させにくいことでもあった。
風はしょうっちゅう方向を変え、強さを変える。
その変化に合わせてヨットを操縦することが
セールの醍醐味だと私は思っていた。

 レーザー艇などでは、強烈なブローが入った時には
艇が水しぶきを上げて浮き上がり突き抜けていくように加速するのだが
こうした感触が全くないのだ。むしろブレーキがかかってしまう感じになってしまう。
これには、興ざめだった。
 ヨットで面白いのは、風の変化でヨットのスピードが変わることなのだと
改めて思った。
 それで、私は
《ナイフエッジの船体ではなく、丸っこい船底のプレーニングしやすい、
回転させやすい
船体のカタマランヨット》を作ることを定年後にはやってみたいと思っていた。
今から10年ほども前のことだ。
諸般の事情で実行できなくて時間が立ち、現在ではプレーニング(滑空)するタイプの
カタマランヨットではなく、水中翼で浮き上がるタイプのカタマランヨット
が普及し始めている。

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