レースの三つの反則技の活用は必須！

　ヨットレースは風で走るもので
ヨットレースはそれを競うので人力でヨットを
推進させるのは基本的に反則だ。
人力でヨットを推進させるのは
１．スカリングラダーを櫓のように使って
　　艇を前進させる。
２．パンピング
　　シートを急激に引き込むことで
　　帆を煽り艇を前進させる。
３．ローリング
　　艇を傾けたり傾けた艇を起こしたりすれば
　帆が内輪のように左右に振れて大きな推進力を得る。

　　上記の反則技に対して
　レースでは通常二回転のペナルティーが科せられる。

　それで、《　上記の三つの反則技を使わないセールを目さした方が良い》
と思うのは勘違いである。

　下記のような状況では使うことが認められている。
０．進行方向を変えるときにはローリングをやってよい。
１．他艇との衝突を避けるためや障害物を避けるためであれば
　　上記の三つのどれでも、何回でも使ってもよい。
　　（スタート直前などでは艇が込み合っているので
　　艇の接触を避けるためにはいくらやっても良い。
　　スカリングやパンピングをやらないで有利な位置取りをすること
　　などはほとんど不可能に見える。スタート直前には猛烈にスカリングなどを
　　やっているが反則を取られているところを見たことがない）
２．スタート時に艇を傾けておいてこれを一気に起こすことで
　　帆を煽ること（ローリング）を一回やることが認められていて
　　本格的なレースではほとんどの艇でやっている。
３．タックやジャイブの時に艇をロールさせることが認められている。
　　（ルールでは元のスピードよりも速くなってはならない
　　と定めれられているが、加速させても、反則を取られることはないようだ。
　　加速させたとの判定ができないのだろう！）
４．ひとつの波につき一回だけパンピングをやることは認められている。

　上記のように様々な場面で上記の三つの反則技を
使えるので、実際一レースの中でこの反則技は何十回or何百回と
使用することになる。使用するかしないかで大きな差が出る。

これらの操作をなくして、ほとんど戦うことができないほどに見える。

　上記の技を活用することは
セーリングを受け身の消極的なものから
積極的で攻撃的なセールに変えさせる。
　例えば、ロールタックに習熟すれば
振れタックなどにためらいが無くなり果敢に風に向かって攻めるような
セーリングが楽しめる。
トップレーサーはロールタックの名人でもある。